丹 康雄北陸先端科学技術大学院大学 NOTE: English page is here. |
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研究課題次世代計算機環境実現にむけ、計算機システム、ネットワークに関する研究を行なっている。 無数の計算機が協調して人間の生活を支えるような環境を実現すべく、各々の計算機に必要な柔軟性の実現を目指す。すなわち、故障や誤操作のようなアクシデントを許容し、目的のアプリケーションが容易に構築できる能力である。 また、システムにおいて人間と計算機がどのような関係にあるかということも中心的なテーマのひとつである。 実世界指向計算機システム"Double clicking is hard enough to let my mom dislike Macs" 現在の計算機システムでは実世界とは完全に独立した計算機内世界が形成されており、ユーザーは両方の世界に対して明示的な使い分けをしながらアクセスしている。 人間と計算機のより良い関係を求める一つの形態として、計算機を実世界の物体としてうまく溶け込ませようとする、遍在計算機環境(Ubiquitous Computing)と呼ばれるアプローチがある。 我々は、計算機が仮想物体を提供するのではなく、現実世界における"超"物体として、人間の知的作業を補助するようなシステムを実現しようと試みている。 現在、AV家電機器的な方法で利用できるビデオLANシステムと、計算機やユーザーの位置情報を流通させるためのフレームワークについてのプロジェクトが進行中である。 ニューラルネットワークにおける耐故障性"Neurons in the human brain die every day without affecting its performance. Why can't machines?" ニューラルネットワークは、並列、分散、非同期、自己組織化、フォールトトレランス等これからのプロセッサに必要とされる特徴を備えた情報処理機構として興味深い。 特に素子の高速性を活かすための非同期分散プロセッサとしての位置付けは今後重要になってくるものと考えられる。 また、設計者があらかじめすべてを与えるシステム設計方法は困難になってくることから、今後、計算機システムには高度な自己組織化能力が要求されるようになると予想される。 これらについて、遺伝的アルゴリズムなどの人工生命的アプローチも取り入れ、自分自身を作り変え進化する機械を目指し、基礎的な研究を行う。 |
略歴1965年北海道生。1993年、東京工業大学博士後期課程修了。博士(工学)。 同年、北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科助手。1998年より助教授。2007年より現職。 電子情報通信学会、情報処理学会、電気学会、神経回路網学会、ソフトウェア科学会、各会員 主な論文"Scaling up IEEE1394 DV network to an enterprise video LAN with ATM technology"; Proc. IEEE ICCE 98, 1998 "フォールトトレランスを有する階層型ニューラルネットワークとその性質 "; 電子情報通信学会論文誌, Vol. J76-DI, No. 7, pp. 380-389, 1993. "Fault-tolerant back-propagation model and its generalization ability"; Proc. IJCNN93, Vol. 3, pp. 2516-2519, 1993 "食べて寝ると元気の出る計算機を目指して"; bit, Vol.27, No.1, pp.4-12, 1995 "位置情報ブローカの提案とのそのアーキテクチャ"; IPSJ Tech. report, 97-MBL-2-2, 1997 本年度の重点テーマIEEE1394とATMを用いたプラグアンドプレイビデオLAN 位置情報ブローカアーキテクチャ マルチスレッドプロセッサアーキテクチャ |
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