モルフォロジーを用いたパターンスペクトルによる画像識別の精度は、
演算に用いる構造要素に大きく依存する。我々は識別精度を向上させる為、
辞書パターンスペクトル間の距離を広める構造要素の設計法を提案したが、
1個の構造要素で広げられる辞書間の距離には限界がある。
本研究では、
辞書を2つのグループに分割し、そのグループ間での距離が最大となる
構造要素を設計し、分割されたグループも同様の分割を繰り返す
階層的な画像の識別手法を示す。
本手法をテクスチャ識別及び鼻形状による個人識別に適用した結果、
従来手法に比べて識別率が向上し、有効性を確認できた。