眼鏡顔画像からの眼鏡フレーム領域の抽出と除去
コンピュータの高度化や高速化,ネットワークの広域化や高速化に伴い,
直接対話ではなく,コンピュータなどの機械を介したコミュニケーションを行う場
面が増えてきている.
ヒューマンコミュニケーションにおいて,何が重要かを考えると,非言語情報と
して,感情の55%は,表情で表現されるという報告もあるように,表情が重要であ
ると考えられる.
したがって,コンピュータが表情の情報を抽出し,伝送できれば,より親密かつ効
率の良いコミュニケーションを実現するこができると考えられ,そのためには,表
情解析をすることが必要である.
表情解析では,顔部品の位置,領域,形状特徴の抽出が必要である.
顔部品を抽出する方法は,多数の手法が提案されている.
しかしながら,眼鏡やひげ,傷などを顔に含む場合は,顔部品の領域や位置の検
出が困難となるため,別問題として扱われている.
日本では,眼鏡をかけている人の人口に占める割合は約40%といわれており,こ
れら眼鏡顔に対応できる表情解析の開発が必要不可欠となっている.
本研究では,眼鏡フレームをモデル化し,眼鏡顔画像内の眼鏡フレーム領域を推
定し除去する.
なお,眼鏡顔から眼鏡をはずした自然な顔を得るのではなく,顔部品の抽出に支障
のない程度の眼鏡除去を目標とする.
Backward
齋藤 康之 (SAITO Yasuyuki)
sight95@jaist.ac.jp