last update: Mar 3 2001
[修士研究]
速度空間における拘束直線の交点群のクラスタリングによる
オプティカルフロー推定
北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 情報処理学専攻
像情報処理学講座 林 俊輔
[あらまし]
これまでのオプティカルフロー推定法では、画像中に動きの異なる物体が複
数存在すると対象物体の動きの複数性によって大きな推定誤差が生じた。本
研究では、速度空間上で分散した拘束直線の交点群をクラスタリングして動
きの異なる複数の物体の交点を分離し、注目画素の動きを含むクラスタ内で
フロー成分を求めることにより、高精度なフロー推定を行う。特に、推定精
度が著しく低下する物体間の境界近傍において、従来手法よりも高精度なフ
ロー推定を目指す。
[研究背景・目的]
オプティカルフロー推定法は画像中の動物体解析に有力な手法である。
この手法は単一物体の運動に対しては、高精度な解析が
可能であるが、
画面中に動きの異なる物体が複数存在する場合、
推定精度が著しく低下する。
例えば、最小2乗法では、
動き境界近傍においてオプティカルフロー拘束直線の交点が
大きく分散するためフロー推定精度が大きく低下する。
また投票法を用いた手法は、
交点に対する投票のピーク値を求めることで、
ノイズに対しても安定にフロー推定が行えるが、
境界近傍では、注目画素とは異なる動きが投票値としてピーク値を持つ
可能性があり、フロー推定精度が低下する場合がある。
このように動きの異なる物体が複数存在する状況では、
物体の境界近傍においてフロー推定精度が低下する。
本研究では、
速度空間上で分散した拘束直線の交点をクラスタリングすることで、
動きの異なる複数の物体の交点群を分離させ、
注目画素の動きを含むクラスタ内でフロー推定を行うことにより、
オプティカルフロー推定精度の向上を試みる。
特に、推定精度が著しく低下する
物体間の境界近傍に注目し、高精度なフロー
推定を目指す。
[研究成果]
林 俊輔、 今村 弘樹、, 小谷 一孔
"速度空間における拘束直線の交点群のクラスタリングによる
オプティカルフロー推定"
電気関係学会北陸支部連合大会、 pp.352, 2000
※ 予稿
※OHP
林 俊輔、 今村 弘樹、, 小谷 一孔
"速度空間における拘束直線の交点群のクラスタリングによる
オプティカルフロー推定"
電子情報通信学会技術報告[通信方式]、 CS2000-110〜130, pp.49-55, 2000
※ 予稿
※OHP
[オプティカルフローとは…]
勾配法によるフロー推定(入門編)
林 俊輔(Hayashi Shunsuke)
h-shun@jaist.ac.jp
[情報科学研究科]
[小谷研究室]
[研究内容]